躁うつから立ち直るためには② 医者を疑え

イッシキ

うーん・・・。


きなこ

うん?どうかしたんですか、イッシキさん?
トイレなら我慢しないほうがいいですよ?


イッシキ

いや、そうじゃなくてね。
僕が見てきた精神疾患者のなかには、「精神科医にかかったから、もう大丈夫」「薬をもらえてるからもう大丈夫」と、そこから先に進めない人が結構多かったんじゃないかな、と思うんだよ。


きなこ

それって悪いことなんですか?
お医者さんにかかったら安心するのって普通だと思いますけど。
安心させるのがお医者さんの仕事だと思いますし。


イッシキ

確かにそうなんだけど、でもお医者さんが患者を診るだけじゃなくて、患者もお医者さんを見る必要もあると思わない?


きなこ

患者がお医者さんを診るんですか?


イッシキ

診るじゃなくて「見る」ね。
意味的には「観る」と言っていいかもしれない。
ちゃんと患者側からもお医者さんを観察するんだよ。


きなこ

なんでそんなことをする必要があるんですか?
もしかしてお医者さんを疑ってるんですか?
だめですよ、誰も彼もを疑っていたら生きていけませんよ。


イッシキ

確かに悪い言い方だと「疑う」ということになるね。
でもそのお医者さんって本当にちゃんと自分の病気を治してくれる人だっていう保証はないよね。
仮にいいお医者さんだったとしても、自分には合わないということもある。


きなこ

言われてみればそうですね。
じゃあどうすればいいんです?
患者側がお医者さんを評価するって、なかなか難しいと思いますよ?


イッシキ

うん、そのとおり。
だから僕なりの評価の仕方を説明していこうと思う。


きなこ

イッシキさんの評価の仕方ですか。
いいでしょう。
聞いてあげようではありませんか。
一度しか聞きませんから、よーく言ってください。


イッシキ

普通そこは「一度しか言わないから、よく聞け」のところだよね。
まあそれはさておき。
まず重要なのはフィーリングを大事にすること。


きなこ

えらく漠然というかあいまいな説明ですね。


イッシキ

フィーリングは大事だよ。
お医者さんの話し方、話の聞いてくれ方。
安心させてくれる人かどうか、信頼できる人かどうか。
この段階で「嫌なお医者だ」「自分には合わないな」と思ったら、即転院をおすすめするよ。


きなこ

そりゃそうですね。
精神的な病気なのに、自分に合わない人と話したところで治らないというのはなんとなくわかります。


イッシキ

うつの人や、躁うつでうつの波が来ている人は、ただでさえ通院するのが辛いんだよ。
ましてや嫌なお医者のところに行くとなったら、余計に辛くなるよね。
だから自分に合わないのに無理して通うようなことはしないことが大事。


きなこ

イッシキさんはしたことあるんですか?
転院。


イッシキ

あるよ。
合計で4回転院したね。
うち一回は引っ越しのためにやむを得ない転院だったけどね。


きなこ

それでも3回ですか。
はー、堪え性がない人ですね。


イッシキ

なんか責められてる気分もするけど、そう。
ここでは堪え性なんてないほうがいいんだよ。
合わないのにズルズル引きずるほうが悪い方向に進んでしまうことになる。


きなこ

やっぱり自分には合わないと思って転院したんですか?


イッシキ

そうだね、それもある。


きなこ

他にもなにかあったんですか?


イッシキ

うん。
なぜかなんの脈絡もなく突然「このままじゃ治らない!なんとかしないと!」と思ったんだ。


きなこ

脈絡なく突然・・・。
「そうだ 京都、行こう」みたいな感じですか。


イッシキ

よくわからないけど似てるんじゃないかな。
あれは完全に躁状態のときだった。
それまでは毎週、精神科に通って、お医者さんと2,3分話して薬を処方してもらう。
それだけの繰り返しだったんだよ。


きなこ

へえ、精神科ってそういう感じなんですね。
それで治るもんなんですか?


イッシキ

僕も同じ疑問を持った。
これを繰り返してるだけで治るのだろうか?って。
僕が出した結論としては「治らない」だったんだよ。
だってその状態が何年か続いたのに、一向によくなる兆しがなかったからね。
これはもう自分には合ってないと思った。


きなこ

なるほど。
そんな状態でよく何年も我慢しましたね。


イッシキ

それが最初に言った、「精神科医にかかったから、もう大丈夫」「薬をもらえてるからもう大丈夫」という話につながるんだよ。
僕も、「もうこれで大丈夫」だと思って、何も考えずに精神科に通い続けてた。


きなこ

それが突然変わったんですね。


イッシキ

ここはうつ病ではなく、躁うつ病というところが幸いだったんだと思う。
躁状態になったときに、突然思い立ったわけだしね。
あれがなかったら今でも同じ精神科に通い続けてて、寛解には向かって居なかったと思う。


きなこ

そうだったんですね。
で、そのお医者さんがヤブ自分に合わないとわかったとして、次の精神科はどうやって探せばいいんですか?


イッシキ

うん。
それを次の記事「セカンドオピニオンを受けよう」で説明するよ。